vol.16 印刷会社は校正をどこまで追求すべきか

2013/5/14


校正のお話です。

印刷物の制作にあたっては校正ほど大切な作業はありません。校正の精度が最終品質をすべて決定し、どれだけ美しいデザインや写真、用紙を使っても誤字脱字、あるいは情報の誤りなどがあっては印刷物の価値はゼロになると言っても言い過ぎではないでしょう。

印刷会社では、この校正に担当者によるバラつきがあると品質管理は大変難しいものになってしまいます。

 ・お客様がOKした
 ・修正依頼はされていない
 ・以前からこうだったから

これらはすべてNGです。

印刷会社は独自の品質基準、校正のやりかた、校了(校正完了)の基準を持つべきですが、制作作業とは別に検査の際に全てをクリアしなければ先へ進めない安全弁を構築すべきだと思います。

校正は果てしない旅のようなものです。印刷物とはすべてがオーダーメイドと言ってもよい仕事ですので、同じパターンの仕事はありません。

校正作業は、印刷会社で働く人の人格と思慮深さ、そして作品作りにおいてどこまで完璧さを追求しているかが顕著に表れる工程です。