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ファミリー経営

我々は全ての取引をこう考えます

私共ミラテックは、全ての取引関係について「ファミリー経営」を貫きます。



ファミリー経営



きっかけは当社が何十年もの間、お取引をさせていただいていたあるお得意先様の印刷物、その中でも特に信用がないとなかなかさせてもらえない物件が、最終の製本段階で、当社が取り引きしている下請け製本会社のミスで大量の乱丁、落丁を出してしまったことでした。

先方のご担当者に当社会長と共にお詫びに行きましたが「亡くなられた創業社長が築いてこられた、我々のあなた方に対する過去数十年の信用が音を立てて崩れていくような気持ちだ」と言われ、大変なショックを受けました。長年お世話になったお得意様の信頼を裏切り、迷惑をかけてしまったこと、それと同時に、我々が信頼していた下請け先に裏切られたという怒りが交錯し、何か会社全体が誇りと自信を失った焦燥感に包まれているように感じられました。
乱丁を出した下請け会社の若い後継社長が当社へお詫びに来られましたが、ひたすら謝る彼をみながら私の心に疑問が沸々と湧いてきた。



「ミラテックはこの人とどんな取引をしていたのだろうか?」
「彼は誰に謝っているのだろうか?」
「我々は彼のお客様なのだろうか?」
「仕入とは、下請けとは、取引とは何だろうか?」
「自分はこの人の工場に最後に行ったのはいつだったのだろうか?」



全てはエンドユーザーのために…こんな事はわかっているのです。
しかし、取引関係、特に製造業の元請け下請け関係は、日々見積と納期、決められた引き取り方法、納品方法によって自動的に機械的に行われ、トラブルがなければ互いが今どんな状態にあるかを気にすることもなく、気が付けば長い年月が経過し、信頼関係があると思い込んでいるものです。そしてその取引が「物を作ってもらう」「請求書が来たらお金を払う」という単純で無防備な状態になっていることに気づきもしないわけです。

ミラテックでは一貫した製作工程において大変厳しいレギュレーションを設定しており、それに加えて定期検査が実行されています。しかし、その管理体制は我々だけのものであり、下請け先とは全くと言っていいほどそのような技術や管理手法、品質に対する思いなどは共有されてませんから、外注した時点で全く別の会社の製品になっています。外注先の条件は自社と同等かそれ以上の技術・設備・管理体制を有することです。しかし、私が専務になり、社長になるにつれ、仕入外注先へ足を運ぶこともなくなり、その製本会社へは2年以上も訪問していませんでした。

聞いてみればミスの原因は、自分の工場なら絶対にしないような簡単な事が原因であり、改善は整理整頓と場を清める、仕様書をより明確に厳格にすることで簡単に出来るようなことでした。ではなぜ「自分の工場なら絶対にしないような簡単な事」でトラブルが起こったのか。ミスした下請け先を責めず、全ての原因を自社に問うとすれば、それは「仕入や下請け先と大して真剣に関わっていなかった」ことが原因であるといえます。自社であれば1日に何度も作業場や工場に足を運び、改善改良をし続けているのに、外注先だからと言って行かなくて良い、当社には責任はないと言うことはあり得ないのです。下請け先の品質はイコール当社の品質。少なくともトラブルのあったとき、我々は自社の工場と考えなくてはならない下請け先を2年間ほったらかしにしていたのと同じでした。

トラブル防止はその方法がありますが、本当によい仕事を継続して行くには共有すべき「理念」が必要となります。しかし「理念を共有」し、取引の概念を根本から変えるのは大変であることに気づきました。



最終発注者、更にはそれを購入、手に取り、利用する最終ユーザーこそ全行程に関わる全ての企業にとってのお客様なのです。従って我々関わる全ての企業、商社、工場は一つの会社でありファミリーです。
ファミリーとして一丸となり、心を込めて最高の物づくり、サービスをする事がファミリーである我々の使命です。

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