零細な印刷会社でも年間40トンを超える紙を「断裁くず」として捨てています森林保護に役立つ「一度裁ちが可能なデザイン」のお話

「断裁くず」とは?

断裁くずとは印刷物を仕上げる際に発生する切り落とされて捨てられる紙のことです。
なかなかお客様が目にされる機会は少ないですが、零細な企業の私たちでも印刷加工で発生する「断裁くず」の廃棄は年間40トンに上ります。

今でも「最も効果のある情報伝達や広告の媒体」は印刷物

ネット社会の今日でも紙媒体はやはり強力な情報伝達ツールです。九州発祥のテレビショッピングで有名な通販会社のメディアミックス戦略(テレビ・ラジオ・インターネット・紙媒体)も売上ナンバーワンの媒体は驚くことに新聞折り込みチラシやカタログなどの印刷物なのです。(その会社では一度に4000万枚、10トントラック100台分の印刷物を年に4〜5回折り込みチラシ広告として打つそうです。) 私たちのような零細企業でも1日に発生する断裁くずは写真のような袋で平均10袋。弊社の場合は下記のような数字が出ております。

断裁くず

1日平均10袋程度×営業日数260日=年間換算2,600袋

が廃棄されていることになります。1袋あたり約22kgありますから、

2,600袋×約22kg=57,200kg

用紙によっては質量が同じでもより軽量の紙もあり、70%程度の数字と考えても

57,200kg×0.7=40,040kg≒40トン!


私たちはこれだけの用紙を「断裁くず」として毎年廃棄しており、その数字は事業規模の拡大と共にさらに増えて参ります。環境意識や技術発達により古紙利用率は年々上昇し、現在日本は世界でもトップクラスの約60%に至っていますが、デザインをひと工夫すると更に紙消費の無駄を省くことができます。



  「一度裁ちが可能なデザイン」のつくり方  

 一度裁ちと二度裁ちの「断裁くず」の量の違い