印刷物を断裁する際には、このような「トンボ」と呼ばれる基準を元に断裁仕上げ(化粧裁ち)がされます。赤い線が断裁機の刃が落ちる場所、赤い平アミの部分が「断裁くず」になる部分ですが、一度裁ちと二度裁ちでは「断裁くず」の量が大きく異なります。
※弊社では2mm・1.5mmのトンボも設定し、用紙の省エネに務めています。
A版2裁 440×625 A4が4丁、一度裁ちの場合
菊版2裁 469×636 A4が4丁、二度裁ちを要する場合
●名刺印刷では、この2つを比較しても「断裁くず」はA版一度裁ちと菊版二度裁ちではご覧の差が出ています。
A版2裁 440×625 名刺が40丁、一度裁ち
菊版2裁 469×636 名刺が32丁、二度裁ち
小さいサイズは特に差が出る
名刺などの小さいサイズの印刷物を断裁するには、断裁機のスペックによる断裁のための白場が必要です。そこへ更に二度裁ちとなると一枚の紙につけられる数量もA2版の場合で40面から32面となり、より多くの印刷枚数を要し、更に二度裁ちによる「断裁くず」も増えてしまいます。
デジタル化とインターネットの時代になっても印刷物は最も販促効果、情報伝達効果が高い媒体であることは間違いありません。自然環境にとっても多くの資材を必要とするパソコンやスマートフォンに比べ、再利用も可能な紙とインキがあれば製品として概ね事足りる印刷物は、今後より一層の効率化と環境への配慮を目指しながらその利便性や一覧視認性を様々な媒体とうまく組み合わせながら有効に活用すべきだと私たちは考えています。